私はだれとして踊るのか:ポピュラー音楽とファッションの (ごく)一側面について
私はだれとして踊るのか:ポピュラー音楽とファッションの (ごく)一側面について
大阪大学 文学研究科 音楽学研究室ロンドン大学ゴールドスミス校 音楽研究科
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しかし重要なことは、かつて社会学者ゲオルク・ジンメルが指摘した「同調化」と「差異化」という2つのベクトルが、いかなるスタイルの形成においても見られるということであろう (ジンメル 1911=1976: 31-61)。 ゲオルグ・ジンメル(1976 (1911))「流行」,『ジンメル著作集7 文化の哲学』円子修平・大久保健治訳, 白水社.
特定の社会的集団の一員であろうとする同調化の欲求によって、私たちたちは自分がどこに属するのかを示そうとする。そして、その集団内において自分と他人を差異化することによって、私たちは自分がだれであるかを解き明かそうとする。 なんでもいい。スカートの丈。ネクタイピン。紋付袴の柄。ちょっとした違いの中にこそ私の姿がある。
渋谷に召還される〈渋谷系〉 : ポピュラー音楽におけるローカリティの構築と変容